『大江戸妖美伝』(石川英輔,講談社,2006.02.23) [本]
石川英輔の大江戸シリーズ(全7作)の第7作。
今のところ、この『妖美伝』が最新刊のようだ。
妖美伝という題名だが、本の内容は、美しくはあっても、妖しくはない。
どうして、こんな題名にしたのだろう……?
現代と文政年間の江戸を行き来していた洋介は、ついに意識だけで二つの時代を行き来することが可能になり、物語の最後には、
『自分が一人であろうが二人に分裂していようが、自分ではどうすることもできないのだから、ここはいな吉の楽天性を見習って運を天にまかせ、なるようになると思って前向きに生きるほかなさそうだった』
と開き直ってしまう。
……物語とはいえ、それでいいのだろうか。
江戸時代の女性の中には、着物姿で潮干狩りを楽しんでいた人もいた、というエピソードは、なんとなく微笑ましかった。
このシリーズ(全7作)に関するレビューをまとめてみました。
よろしければ、他の作品のレビューもご覧いただければ幸いです。
今のところ、この『妖美伝』が最新刊のようだ。
妖美伝という題名だが、本の内容は、美しくはあっても、妖しくはない。
どうして、こんな題名にしたのだろう……?
現代と文政年間の江戸を行き来していた洋介は、ついに意識だけで二つの時代を行き来することが可能になり、物語の最後には、
『自分が一人であろうが二人に分裂していようが、自分ではどうすることもできないのだから、ここはいな吉の楽天性を見習って運を天にまかせ、なるようになると思って前向きに生きるほかなさそうだった』
と開き直ってしまう。
……物語とはいえ、それでいいのだろうか。
江戸時代の女性の中には、着物姿で潮干狩りを楽しんでいた人もいた、というエピソードは、なんとなく微笑ましかった。
このシリーズ(全7作)に関するレビューをまとめてみました。
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- 『大江戸神仙伝』(石川英輔,評論社,1992.02.20)
- 『大江戸仙境録』(石川英輔,講談社,1986.11.05)
- 『大江戸遊仙記』(石川英輔,講談社,1990.12.05)
- 『大江戸仙界紀』(石川英輔,講談社,1993.05.31)
- 『大江戸仙女暦』(いな吉江戸暦)(石川英輔,講談社,1996.01.30)
- 『大江戸仙花暦』(石川英輔,講談社,1999.12.10)
- 『大江戸妖美伝』(石川英輔,講談社,2006.02.23)
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