『女落語家の「二つ目」修行』(川柳つくし,双葉社,2010.07.04) [本]
現在、「二つ目」の女流落語家による自伝。
読了して思ったのは、ミムラ主演で映画にもなった『落語娘』(永田俊也,講談社,2005.12.15)との共通点の多さ。
直接の関係があるのかどうかはわからないが、いろいろなエピソードに共通点が感じられた。
鈴本演芸場で日曜日の朝にやっている「早朝寄席」を観ていてもなんとなく感じられるように、そもそも「二つ目」というのは大変そうなポジションだが、さらに女流というハンデが加わると、もう、ほんとうに大変なんだろうなぁ、と感じてしまった。
それでも、踏ん張れているのは、落語家という道に魅力があるからなんだろう、きっと。
作者の修行話も興味深いが、それを補強する形で展開されているのが、『師匠方の「二つ目時代」』というインタビュー。
春風亭昇太、立川志の輔、柳亭市馬、柳家喬太郎と錚々たる面々。
中でも、他の面々が二つ目時代にはそれなりに苦労があった、と語っている一方で、「それが、僕のときって、ちょうどバブルの真っ只中だったの。だから、バイトが山のようにあって、毎週土日は絶対どこかで営業してたんだよね。全っ然苦労しなかった」と語る春風亭昇太の飄々とした語り口が印象的だった。
苦労していないわけはないのに、苦労を苦労と感じない才が、今の彼を支えているのだろう。
ネットで調べたところ、筆者の川柳つくしさんは、10月10日の鈴本演芸場の早朝寄席には出演されるらしい。
時間を作って、ぜひ一度、彼女の高座を聴いてみたいと思う。
読了して思ったのは、ミムラ主演で映画にもなった『落語娘』(永田俊也,講談社,2005.12.15)との共通点の多さ。
直接の関係があるのかどうかはわからないが、いろいろなエピソードに共通点が感じられた。
鈴本演芸場で日曜日の朝にやっている「早朝寄席」を観ていてもなんとなく感じられるように、そもそも「二つ目」というのは大変そうなポジションだが、さらに女流というハンデが加わると、もう、ほんとうに大変なんだろうなぁ、と感じてしまった。
それでも、踏ん張れているのは、落語家という道に魅力があるからなんだろう、きっと。
作者の修行話も興味深いが、それを補強する形で展開されているのが、『師匠方の「二つ目時代」』というインタビュー。
春風亭昇太、立川志の輔、柳亭市馬、柳家喬太郎と錚々たる面々。
中でも、他の面々が二つ目時代にはそれなりに苦労があった、と語っている一方で、「それが、僕のときって、ちょうどバブルの真っ只中だったの。だから、バイトが山のようにあって、毎週土日は絶対どこかで営業してたんだよね。全っ然苦労しなかった」と語る春風亭昇太の飄々とした語り口が印象的だった。
苦労していないわけはないのに、苦労を苦労と感じない才が、今の彼を支えているのだろう。
ネットで調べたところ、筆者の川柳つくしさんは、10月10日の鈴本演芸場の早朝寄席には出演されるらしい。
時間を作って、ぜひ一度、彼女の高座を聴いてみたいと思う。