『神々の捏造』(ニナ・バーリー,東京書籍,2009.08.03) [本]
副題は、イエスの弟をめぐる「世紀の事件」。
原題は、“Unholy Business”。
原題の方が、本書の内容を直截に伝えている。
聖地エルサレムを舞台に、聖書時代の遺物の偽造事件に迫るこのドキュメンタリーだが、全てが事実、ということが、にわかには信じられないほど入り組んだ展開。
2002年にイエス・キリストの弟ヤコブのものであると公表された「ヤコブ、ヨセフの息子、イエスの兄弟」と記された骨箱が、当時、キリストの実在を示す史上初の物的証拠として話題になったことは覚えていたが、全くの贋物だとは、本書を読むまで知らなかった。
偽造犯として起訴されたオデット・ゴランという人物の背後に、どのような関係が隠されているのかはさておき、科学者をも含めて、人は「信じたいものを信じる」のだなぁ、と再認識させられた。
4月10日からイタリアのトリノで10年ぶりに公開されている「トリノの聖骸布」 (Shroud of Turin) といい、聖遺物の真贋がはっきりしないのは、人がその実在を信じたいからなのだろう、きっと。
原題は、“Unholy Business”。
原題の方が、本書の内容を直截に伝えている。
聖地エルサレムを舞台に、聖書時代の遺物の偽造事件に迫るこのドキュメンタリーだが、全てが事実、ということが、にわかには信じられないほど入り組んだ展開。
2002年にイエス・キリストの弟ヤコブのものであると公表された「ヤコブ、ヨセフの息子、イエスの兄弟」と記された骨箱が、当時、キリストの実在を示す史上初の物的証拠として話題になったことは覚えていたが、全くの贋物だとは、本書を読むまで知らなかった。
偽造犯として起訴されたオデット・ゴランという人物の背後に、どのような関係が隠されているのかはさておき、科学者をも含めて、人は「信じたいものを信じる」のだなぁ、と再認識させられた。
4月10日からイタリアのトリノで10年ぶりに公開されている「トリノの聖骸布」 (Shroud of Turin) といい、聖遺物の真贋がはっきりしないのは、人がその実在を信じたいからなのだろう、きっと。